スラタニー県パンガン島で、アメリカ国籍のメナヘム・メンデル・ハラマティ、イスラエル国籍のダビド・チャイ・シュムエル・ヴァクニン、同じくイスラエル国籍のイスラエル・カロリンスキーの3人の外国人に対し、ビザの取消し手続きが進められている。3月31日に開かれた地区審査委員会で、3人の行動が「公共の秩序と治安に影響を与える恐れがある」と認定された。
審査委員会が問題視したのは三つの行為だ。宗教的シンボルの旗を掲げたこと、WhatsAppを通じて集会への参加を呼びかけたこと、タオ島でのイベントへの参加を募るチラシを配布したことである。これらがタイ刑法や外国人観光客の活動範囲に関する規定に抵触すると判断された。
パンガン島は月に一度のフルムーンパーティーで世界的に知られるが、近年はイスラエル人長期滞在者の急増が地域社会との摩擦を生んでいる。スラタニー県全体でのイスラエル国民のビザ延長申請は2,627件に上り、短期ツーリストビザが2,125件、長期ビザが502件だ。SNSでは「Save Koh Phangan」キャンペーンが展開され、違法建設・環境破壊・ビザ制度悪用を訴える地元住民の声が広がっていた。
タイ入国管理局の調査では、観光ビザで入国しながら無許可でレンタカー業やツアーガイド業を営む事例が複数確認されている。タイ人を名義人にして外国人所有規制を回避するノミニー手口も報告されており、違法就労への取り締まりが強化されている。
今回のビザ取消しはイスラエル系外国人に対する事例だが、タイでは国籍を問わず観光ビザの目的外使用や「治安への影響」があると当局が判断した場合、同様の措置がとられる。ビザランやアンカータービザを使って長期滞在する外国人にとっても、在留資格の維持には行動の慎重さが求められる。