3月30日、パトゥムターニー県の警察官8人が夫婦を組織的に拘束し、金製品2バーツ重量分(総額約14万バーツ、約63万円)を脅し取ったとする事件が発覚した。副国家警察監察官は同日、刑事裁判の結果を待たずに即時免職処分が可能だとの見解を示した。
事件の詳細は捜査上の理由から公表が制限されているが、現職警察官8人が組織的に一般市民の夫婦を連行(拉致)し、金製品を引き渡すよう強要したとされる。タイでは金(ゴールド)は現金と同様に流通する資産として広く家庭に保有されており、今回の「金2バーツ」は1バーツ重量(約15.2グラム)の純金製品2つで、市場価値は金価格次第だが14万バーツ前後に相当する。
8人という複数の警察官が組織的に動いたという事実は、単発の個人的な犯罪ではなく、グループとしての組織的な犯行を示唆している。「上司の指示で動いたのか、仲間で計画したのか」という点が捜査の焦点となっている。こうした「制服を着た強盗」は国民の警察への信頼を根本から傷つける重大な問題だ。
副国家警察監察官がいち早く「刑事裁判を待たずに免職可能」と明言したことは、タイ警察内部でも今回の事件への深刻な問題意識があることを示している。タイの公務員法では「職務を利用した恐喝・収賄」は即時免職事由となるが、実際の処分が迅速に行われるかどうかは外部からの監視が必要だ。
タイでは警察の汚職問題は根強い課題として繰り返し問題になってきた。今回の事件が適切に処罰され、再発防止策が実施されるかどうかが注目されている。