スラートターニー県のドンサック港からサムイ島とパンガン島を結ぶSeatranフェリーが、3月27日に今月2度目の運賃値上げを実施した。3月14日の最初の値上げからわずか2週間という異例のペースだ。
ドンサックからサムイ島への運賃は、値上げ前の170バーツが3月14日に180バーツに引き上げられ、3月27日にはさらに210バーツに改定された。ドンサックからパンガン島へは240バーツから250バーツを経て280バーツとなった。バイクは270バーツ、乗用車は670バーツに設定された。2週間で乗客の旅客運賃は約24%増加したことになる。
値上げの理由は燃料費の急騰だ。2026年3月以降の中東情勢悪化を受けて、タイではディーゼル・ガソリンともに価格が急上昇した。フェリー運航はディーゼル燃料を大量消費するため、燃料価格の変動がコストに直結する。1日複数便を運航するフェリー事業者にとって、燃料費は固定費の大部分を占めており、補助なしには価格転嫁せざるを得ない状況だ。
サムイ島とパンガン島はプーケットと並ぶタイ有数のリゾート地で、多くの観光客が本土からフェリーで渡る。長期滞在する外国人も多く、島内での生活物資も本土からフェリーで運ばれるため、フェリー運賃の上昇は物資の輸送コストにも波及し、島内の物価上昇を引き起こす二次効果がある。フェリー運賃の値上げは観光客だけでなく、島に住む地元住民の生活コストにも影響する。
タイ政府は陸上輸送の運賃規制を行っているが、フェリー・船舶の運賃については事業者の裁量が大きい部分がある。燃料危機が続く限り、今後も追加の値上げが行われる可能性がある。