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タイ政府製薬公社が「赤字でも薬は値上げしない」と宣言、備蓄を6か月分に倍増

タイ政府製薬公社が「赤字でも薬の値上げはしない」と宣言。燃料高でコスト4%増でも価格据え置き。備蓄を通常の3か月から6か月分に倍増して危機に備える。

タイ政府製薬公社(GPO)のミンクワン・スパンパーポン所長が、燃料価格の高騰で製造コストが上昇しても薬の価格を据え置くと宣言した。「赤字になっても値上げしない」との方針で、国民の医療アクセスを守る構えだ。

ミンクワン所長によると、原油価格が2バーツ上がるごとにGPOの生産コストは約4%増加する。物流コストの上昇が原材料の輸送費や包装材料に跳ね返るためだ。それでも国営の製薬機関として値上げはしない方針を明確にした。

GPOはタイの医薬品市場の約7%を担うにすぎないが、その役割は極めて重い。国内で唯一製造している薬品、救命に不可欠な薬、食品医薬品局(FDA)の監視対象薬など、高優先度の医薬品を中心に取り扱っている。

中東情勢の緊迫化に備え、GPOは在庫管理も強化した。通常は約3か月分だった原材料と完成薬の備蓄を、2月末から6か月分に倍増させた。原材料の確保、完成薬の追加購入、包装資材の手当てを並行して進めている。

GPOは今回の危機対応を「生産」「調達」「医薬品安全保障」の3本柱で進めている。燃料から食品、そして医薬品まで値上げの連鎖が広がるなか、国営製薬機関が「赤字覚悟」で踏みとどまる姿勢は、国民にとっての安心材料となりそうだ。