ブリーラム県のデリバリーライダーたちが、燃料高騰の直撃を受けて電動バイクのレンタルに殺到している。1日125バーツのレンタル料で燃料費をゼロにできることが、ライダーたちの間で急速に広まっている。
1日125バーツの電動バイクが救世主に
2026年3月以降、タイ国内のディーゼルやガソリン価格が急騰。ガソホール95が35バーツ以上、ディーゼルは33バーツを超える水準となり、1日あたりの燃料費が100〜200バーツを超えるライダーが続出した。
こうした状況で注目を集めたのが電動バイクのレンタルサービスだ。ブリーラム県では地元業者が電動バイクを1日125バーツで貸し出す。自分のガソリンバイクの燃料費がかかる代わりに、電気代が実質的にゼロのバイクを一定料金で使える仕組みだ。充電は業者が担当し、ライダーは乗るだけでいい。
経済的メリット
電動バイクの実際の電気代は1日10〜20バーツ程度に収まることが多い。業者は充電コストを含めて1台あたりのコストを試算した上で125バーツに設定しており、双方にメリットがある価格帯だ。
1日に50〜70件の配達をこなすライダーにとって、燃料代の削減は手取りを大きく左右する。ガソリンバイクで日に150バーツかかっていた燃料費が125バーツのレンタルに置き換わるだけでも、月に数千バーツの節約になる計算だ。
電動バイク普及の課題
電動バイクレンタルへの移行には課題もある。航続距離が限られるため、配達エリアが広い場合や長距離移動を要する案件には対応しにくい。充電ステーションの場所も限られており、バッテリー切れのリスクがある。
また配達プラットフォームによっては、使用できる車種に制約がある場合もある。電動バイクの重量や荷台の形状が規格と合わない場合、プラットフォームへの登録が困難になるケースも報告されている。
タイの電動バイク市場
タイ政府は2025年から電動バイクの普及を後押しする補助金プログラムを実施している。電動バイクの購入価格は一般的なガソリンバイクより高いが、ランニングコストの低さが長期的には有利とされる。
電動バイク市場はここ数年で急成長しており、中国メーカーが低価格帯を攻め、日系メーカーが品質・ブランドで対抗するという競争が続いている。今回の燃料高騰がレンタル需要を押し上げ、普及のさらなる加速につながるか注目される。