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臨時閣議で燃料危機7措置を決定、パヤオ県では枯渇2週間目に突入

経済出典:Thairath2026/03/26 14:00

タイ政府は3月26日に臨時閣議を開き、福祉カード増額や中小企業向け100億バーツ緊急融資など7つの対策を決定した。エネルギー省は「ASEAN10カ国でタイは安い方」と強調するが、北部パヤオ県では全郡で2週間にわたる燃料不足が続いている。

財務省のルワン事務次長が発表した7措置のうち、最も影響が広いのは物品税率の引き下げ検討と福祉カードの増額だ。低所得者向けの福祉カードは月額300バーツから400バーツに引き上げられる。中小企業には政府貯蓄銀行を通じて100億バーツの緊急融資枠が用意された。漁業者に対しては、通常の軽油より5〜6バーツ安いB20バイオディーゼルへの切り替えが推奨されている。

エネルギー省は同日、ASEAN10カ国の燃料価格比較データを公表した。タイのガソリン価格(41.05バーツ/L)はASEAN内で3番目に安く、ディーゼル(38.94バーツ/L)は5番目だ。最も安いブルネイはガソリン13.54バーツ、最も高いシンガポールは87.25バーツ。石油基金のウィシャン局長は「6バーツの値上げ後もタイは近隣国より安い水準にある」と説明した。

しかし、政府が「安い」と主張する裏で、地方では深刻な事態が進行している。パヤオ県では2週間にわたり全郡で燃料が不足し、住民がジェリカンを持って深夜から給油所に並んでいる。ディーゼル、ガソホール91、ガソホール95のいずれも在庫僅少で、多くのスタンドが一時閉鎖に追い込まれた。県エネルギー局は「ひっ迫状態が続いている」と認めた。

チャイチャノック・チッチョップ デジタル経済社会大臣は、閣議後の記者会見で価格抑制の限界を説明した。「価格を人為的に抑えれば、近隣国への密輸が増えるだけだ」。政府は一般市民を装って燃料を大量購入し転売する「アリ軍団」と呼ばれる闇ルートの摘発を強化する方針だ。同大臣はまた、中東紛争の長期化を見据え、国民に「足るを知る経済(เศรษฐกิจพอเพียง)」の実践を呼びかけた。

石油基金事務局は、燃料を最大40%節約できる4つの運転習慣を発表した。時速90kmの巡航で15〜25%、タイヤ空気圧の適正管理で2〜3%、急加速を避ける緩やかな発進で10〜30%、赤信号手前での惰性走行で5%の節約になるという。燃料危機が長引く中、日常の運転方法を見直す価値はある。