人権団体ジャスティス・フォー・ミャンマーが調査報告を発表し、ミャンマー軍事政権トップのミン・アウン・フライン総司令官の家族が、バンコクのイッサラ・レジデンス・ラマ9で約300万ドル(約10億円超、3億バーツ相当)の高級住宅を購入していたと指摘した。
同団体によると、購入は間接的な手法で行われた。タイの不動産法は原則として外国人による土地付き住宅の所有を認めていないが、法人名義や代理人を通じた取得の抜け道が長年問題視されてきた。軍政幹部の家族による高額物件の取得は、この制度的な穴を突いた可能性がある。
イッサラ・レジデンス・ラマ9はバンコク中心部に位置する高級住宅開発で、外国人富裕層にも人気がある。ラマ9通り周辺はMRTのアクセスが良く、近年は高層コンドミニアムや商業施設の開発が進むエリアだ。
ミャンマーでは2021年のクーデター以降、軍事政権が市民への弾圧を続けており、国際的な制裁対象となっている。軍幹部の家族が制裁を回避して海外に資産を保有しているとの報告は以前からあり、今回のバンコク物件もその一環とみられる。
タイ政府はミャンマー軍政との関係において、実利的な外交姿勢を取ってきた。軍幹部の家族がタイに資産を持つことは、両国関係の微妙な一面を映している。今回の報告を受けて、タイ当局が不動産法違反の調査に動くかどうかが注目される。