チャオプラヤー急行船とセンセープ運河船の2社が4月7日から全路線で運賃を2バーツ値上げした。ディーゼル価格が1リットル44バーツを突破したことに耐えられなくなったと両社は説明している。さらなる値上げの可能性も示唆された。
2路線それぞれの状況
チャオプラヤー急行船(เรือด่วนเจ้าพระยา)はバンコクの王宮桟橋からノンタブリーまでを結ぶ歴史ある水上交通だ。ワット・アルン、チャイナタウン(ワット・マンコン)、パック・クローン市場など主要観光スポットへのアクセスにも使われる。現行運賃は区間によって異なるが、通常15〜32バーツ程度。2バーツの値上げは実質6〜13%のアップだ。
センセープ運河船はプラトゥーナム(伊勢丹の向かい)からラムカムヘン方面を結ぶ通勤路線だ。バンコク都心の渋滞を避けるための移動手段として地元住民の需要が高く、燃料費の占める比率が大きいため今回の影響を直接受けた。
「さらなる値上げもあり得る」
両社の運営側は「これ以上のディーゼル価格上昇が続けば追加値上げもあり得る」と述べており、状況次第で再値上げの可能性がある。石油基金の補填能力が限界に近づくなか、交通機関各社が一斉にコスト転嫁に踏み切っている。
燃料危機が交通網全体に波及
バンコクの交通機関では、3月末以降にバイクタクシー料金の事実上の値上げ、路線バスの運行本数削減、ソンテオ運賃の値上げが相次いで報告されている。水上交通の値上げはその流れの一環だ。
観光客にとってチャオプラヤーボートは欠かせない移動手段だが、2バーツの値上げはわずかな影響にとどまる。一方で毎日通勤に使う地元住民にとっては、ガス代・食費・交通費の同時値上げが家計を圧迫する構図になっている。