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タイ国家経済社会開発委議長が警告 エネルギー危機は2年間続く可能性

NESDB議長がエネルギー危機の2年長期化を警告。アヌティン2内閣は燃料高対策の予算確保を最優先課題に掲げるが、前回危機の債務490億バーツが重荷になっている。

タイの国家経済社会開発委員会(NESDB)のスパウット・サイチュア議長は、エネルギー危機が最大2年間続く可能性があると警告した。新たに発足したアヌティン2内閣に対し「3重の問題」への対応を迫る発言だ。

スパウット議長が指摘する「3重の問題」とは、エネルギー価格の高騰、それに伴う物価上昇、そして経済成長の鈍化だ。中東紛争が収束の見通しを立てられない中、ホルムズ海峡の封鎖状態が長期化すれば、タイのエネルギー供給は構造的な危機に陥る。石油輸入の約60%をペルシャ湾地域に依存するタイにとって、代替調達先の確保には時間がかかる。

アヌティン首相率いる第2次内閣は、就任早々に燃料高対策の予算確保を最優先課題に掲げている。石油基金の活用、燃料税の引き下げ、電気代の補助など複数の選択肢が検討されているが、いずれも財政負担が大きい。2022年のロシア・ウクライナ紛争時の補助金債務がまだ約490億バーツ残っており、新たな大規模支出には限界がある。

2年間という見通しは、イランとの紛争がすぐには解決しないという前提に基づいている。仮にホルムズ海峡の安全通航が確保されたとしても、世界のエネルギー市場が安定を取り戻すには時間がかかる。タイのような純輸入国は、この間の価格変動に翻弄され続ける。

国内では、燃料不足による給油制限、ディーゼル価格の上昇、電気代の値上げ見通しなど、市民生活への影響がすでに顕在化している。タイ経済の屋台骨である観光業や製造業も打撃を受けており、NESDBの警告は楽観を許さない現実を突きつけている。

出典:NESDB