タイの金市場で「パニック売り」が広がっている。金価格は1週間以上にわたって下落を続けており、利益確定を急ぐ投資家の売りが止まらない状態だ。
金は伝統的に有事の際に買われる「安全資産」とされる。中東紛争の激化でいったんは金価格が急騰したが、その後の急落は投資家心理の変化を映している。原油高騰や世界経済の先行き不安から現金化を急ぐ動きが強まり、金を含む資産の売りが加速した。
タイの金投資文化
タイでは金は単なる投資商品ではなく、婚礼・祝い事での贈り物、老後の蓄え、緊急時の換金手段として日常生活に溶け込んでいる。バンコク中心部のヤワラート(中華街)をはじめ、全国にゴールドショップが多数存在する。
タイの金協会(YLG・ゴールドショップ協会など)はリアルタイムで価格を更新し、個人投資家が少額から売買できる環境がある。日本の金投資と比べて参入障壁が低い。
3月の金価格推移
3月の価格は一時1バーツ(約3.75グラム)あたり73,000バーツを超えたが、その後急落した。25日時点では70,000バーツ台まで戻しており、約3,000バーツ(4%以上)の下落が起きた。
この変動幅はタイの金市場としても大きく、短期の利益確定売りだけでなく、将来的な価格見通しへの不安も重なったとみられる。
金相場の今後
国際的な金価格(ゴールドスポット)は中東の緊張緩和・終息があれば下落し、拡大・長期化なら上昇する展開だ。タイの投資家は国際価格の動向を注視しながら売買タイミングを判断している。