タイ有数の観光地プーケットで、水源が残り約100日分しかないことが明らかになった。プーケット県のニラット・ポンシッティターウォン知事が3月24日、水道局カトゥー地区事務所で開かれた緊急会議で現状を報告した。
県内にある3つの貯水池の水量は合計約1,200万立方メートルで、貯水率は52%にとどまっている。知事は「今後、例年通りに雨が降らなければ、約100日で水源が枯渇する」と警告した。プーケットは島であるため、本土の河川から水を引くことができない。急峻な山地が多く、降った雨のほとんどがすぐに海へ流出するという地形的な制約がある。
水需要を押し上げているのは、急速に拡大する観光業と建設ラッシュだ。プーケットには年間数百万人の外国人観光客が訪れ、ホテルやコンドミニアムの建設が相次いでいる。水の消費量は年々増加しているが、貯水能力は追いついていない。
会議には県庁、水道局、気象センター、灌漑事務所、防災機関のほか民間企業の代表も出席し、代替水源の確保策が議論された。雨季には洪水、乾季には渇水という両極端な水事情はプーケット特有の構造的課題であり、観光シーズンと乾季が重なる時期が最もリスクが高い。
4月のソンクラン(タイ正月)は水かけ祭りとして大量の水を使用する伝統行事だ。観光客も多く参加するため、水の需給がさらに逼迫する可能性がある。プーケットへの旅行を計画している場合は、ホテルの水回り事情や断水の可能性について事前に確認しておくとよいだろう。