タイ中部の観光都市パタヤで、黒いスーツケースに詰められた17歳のタイ人少女の遺体が線路脇で見つかった。地元警察は6月26日、出国しようとしていた46歳のオーストラリア人の男を空港で逮捕したと発表した。男には18歳未満の少女を不適切な目的で誘拐した容疑がかけられているが、本人は関与を否認している。観光客にも人気のリゾート地で起きた外国人絡みの事件として、現地メディアが大きく報じている。
遺体発見までの経緯とCCTV映像
The Pattaya Newsなど現地メディアによると、被害者はタイ東北部カラシン県出身の17歳の少女。警察の調べでは、6月25日午前3時半ごろ、パタヤ・ジョムティエン地区のコンドミニアムに、男と手をつないで入っていく2人の姿が防犯カメラに記録されていた。その後、少女が建物から生きて出てくる様子は確認されていないという。
同じ日の午後9時半ごろには、男が大きな黒いスーツケースを引いて建物を出ていく様子が、別の防犯カメラに捉えられていたとされる。当初、警察は身元不明の年配の外国人男性を重要参考人として行方を追い、関連するとみられる赤いバイクについて情報提供を呼びかけていた。
空港で出国直前に逮捕
防犯カメラの映像などから捜査を進めた警察は、6月26日午後7時ごろ、スワンナプーム国際空港で男の身柄を確保した。逮捕されたのはサイモン・ピーター・カーマン容疑者(46)で、オーストラリア行きの航空券を購入しようとしていたところだったという。首や腕には複数の引っかき傷があり、警察は抵抗を受けた際にできた傷の可能性があるとみている。
逮捕から数時間後の同日午後11時すぎには、コンドミニアムから約4.2キロ離れた線路脇の草むらで、問題の黒いスーツケースが見つかった。26インチのスーツケースの中からは、布で覆われた状態の遺体が発見された。
容疑者は関与を否認、死因は司法解剖待ち
カーマン容疑者は事件への関与を否認している。報道によれば、少女は自分が眠っている間に部屋を出ていき、その後どこかで死亡したと説明しているという。少女の年齢を知っていたかという質問には答えなかったと伝えられている。
現時点で男にかけられているのは、18歳未満の未成年を不適切な目的で誘拐した容疑である。タイでは未成年の誘拐や性的搾取に関わる犯罪は重い罪に問われる。殺人罪での立件に進むかどうかは、司法解剖の結果や今後の捜査の進展次第とみられる。
パタヤはバンコクから車で約2時間の海沿いのリゾート都市で、年間を通じて世界中から観光客が訪れる。にぎわいの一方で外国人が関わる事件も後を絶たず、今回も容疑者が出国を試みた直後に空港で身柄を押さえられた経緯が注目を集めている。新たな事実が確認され次第、本記事で追記する。
