タイ・チャチェンサオ県バンナンプリヤオ警察署の押収車両保管場で5月11日午後2時30分、大規模火災が発生し、保管されていた押収車両10台超が焼損するとともに、周辺に駐車されていた車両2-3台にも熱で被害が及ぶ事態となった。バンナンプリヤオ警察署の捜査官チョンマナット警部補が通報を受け、クロンナコーンヌアンケート村役場の消防車と近隣の消防車を投入して20分以上の消火活動でようやく鎮圧した。現場担当の整備士チャンレック氏は「火災発生時は職員全員が昼休みで外食しており、保管場は無人だった。通報の電話で急いで戻ったときには既に激しく燃えていた」と証言しており、出火原因は捜査中。
事件の経緯は次の通り。5月11日午後2時30分、バンナンプリヤオ警察署管轄の押収車両保管場で出火。同警察署の捜査官チョンマナット警部補(สอบสวน)が通報を受け、(A)クロンナコーンヌアンケート村役場の消防車、(B)近隣地域の消防車、を緊急要請して消火活動を開始。火災の勢いが強く、20分以上の継続的な放水でようやく鎮圧に成功した。
被害規模は深刻だ。保管されていた押収車両・廃棄車両のうち10台超が焼損し、加えて保管場の周辺に駐車されていた車両2-3台が、熱波による塗装変色・エンジン部品損傷などの間接的被害を受けた。押収車両は警察の重要証拠物件であり、進行中の刑事事件に影響を与える可能性がある。
出火原因の特定が捜査の焦点だ。整備士チャンレック氏の証言によれば、(1)火災発生時は職員全員が昼休みで外食しており、保管場は完全に無人状態だった、(2)誰かが外部から通報の電話を入れてきて初めて状況を把握、(3)戻った時には既に激しい火災状態だった、という流れ。これは(A)自然発火、(B)電気系統のショート、(C)放火の可能性、(D)廃車のオイル漏れと熱の組み合わせ、のいずれかが原因として想定される。
押収車両保管場の火災は、タイ警察にとって繰り返し問題となってきた事案だ。保管車両は何年も野ざらしのまま放置されることが多く、(A)バッテリーの劣化・漏液、(B)ガソリン・オイル・冷却水などの可燃性液体の漏出、(C)夏季の高温による自然発火リスク、(D)警備体制の不備、などのリスクが構造的に存在する。今回の事件もこれらの組み合わせで発生した可能性が高い。
捜査への影響も無視できない。押収車両は窃盗・交通事故・密輸・薬物事件などの重要な物的証拠であり、焼損による証拠喪失は、(i)進行中の起訴の証拠不足、(ii)所有者への返還義務違反、(iii)保険請求などの民事問題、を引き起こす可能性がある。バンナンプリヤオ警察署と上位警察庁は、被害車両の所有者・関連事件の証拠保全状況を整理する必要に迫られる。
タイ各地の押収車両保管場は管理が緩い状況だ。屋外保管が中心で、(1)防火設備の不備、(2)監視カメラの少なさ、(3)夜間・昼休みの無人化、(4)廃車との混在管理、などの問題が指摘されてきた。今回のバンナンプリヤオの事件をきっかけに、全国の警察署に保管場の安全管理強化が求められる可能性が高い。
タイ在住の日本人駐在員家族にとっては、(1)押収車両保管場の近くに住まいを構えない、(2)事故の際に押収される可能性のある車両は早期に処分または返還手続きを進める、(3)駐車場所の選択で警察関連施設の隣接を避ける、などの間接的な留意点がある。日常生活への直接影響は限定的だが、火災発生時の対応として、自宅周辺の消防車到着時間・避難経路の確認は引き続き重要だ。