タイ第4警察管区が5月8日、メコン川沿いの国境地域で氷状メタンフェタミン(メス)238キロを押収した。末端価格は3億バーツ(約14億7000万円)に相当する大規模摘発で、ピックアップ車の追跡から包囲、1人を逮捕した。共犯者1人は夜陰に紛れて森へ逃走し、警察が追跡している。
タイ第4警察管区がメス238kg押収、3億バーツ相当
第4警察管区捜査隊1課のソムポップ警察大佐らが5月8日午後5時、ノンカイ県とブンカン県を結ぶルート上で運用される密輸組織の動きを察知し、追跡作戦に入った。捜査の結果、メタンフェタミン氷状結晶(メス)が詰まった袋8袋を押収、合計重量は約238キログラムだった。末端価格はおよそ3億バーツに上る。あわせてピックアップ車1台と携帯電話1台も押収された。
ピックアップ追跡から包囲、容疑者1人逮捕・1人は森へ逃走
警察はあらかじめ怪しい動きを見せていたピックアップ車をマークし、ノンカイ-ブンカン間の街道で包囲に踏み切った。停車後の押収では1人の容疑者が確保されたが、もう1人は車を飛び出し近くの森林地帯へ走り込んで姿を消した。警察は近隣の村と林道を含めて追跡を続けている。
メコン川沿いの密輸ルート、ゴールデントライアングルから国境へ
第4警察管区長のサンティ警察中将によると、メコン川沿いの国境県では密輸組織の動きが活発化しており、ゴールデントライアングル方面からラオス側を経由してタイ側に運び込まれるパターンが目立つ。第4警察管区は引き続きメコン国境の主要ルートで取り締まりを強化していく方針で、ノンカイ、ブンカン、ナコンパノム、ムクダハーンなど沿岸の各県警察が連携する体制を取っている。
在タイ日本人にも関係、タイ国内のメス流通量と治安
メタンフェタミンはタイ国内で「ヤーバー(錠剤型)」と「ヤー・アイス(氷状結晶)」の2形態で流通しており、後者の方が純度・末端価格ともに高い。今回押収された238キロが市場に流れていれば、相当数の使用者が新たに薬物依存に陥る可能性があった。在タイ日本人駐在員にとっても、地方都市の夜の街や安価なゲストハウス周辺では薬物関連トラブルが起きやすく、知人を装った勧誘や荷物の運搬依頼には警戒が必要だ。