タイ警察庁が5月8日、バンコク・プラウェート区にあった電子タバコ倉庫を摘発した。押収した電子タバコや関連機器は20万点を超え、タイ人2人とラオス人7人の計9人を逮捕した。ラオス人のうち2人は資金洗浄用の貸し口座に関与していたとされる。タイ国内の電子タバコは依然として違法で、所持・販売・輸入のいずれも重罰の対象になる。
バンコク プラウェート区で電子タバコ倉庫を摘発、押収20万点
摘発を指揮したのは警察庁副長官ニランドラ氏で、電子タバコ・たばこ製品取締りセンターの責任者を務める。同センターはサイバー犯罪捜査隊2課、ウドムスック警察署、税関当局と共同でバンコク・プラウェート区スカピバン2ソイ3の倉庫に踏み込んだ。倉庫には電子タバコ本体やリキッド、装置類など20万点以上が積み上がっており、配送用の車両3台も押収された。当局は大規模なオンライン販売ネットワークの中核拠点とみている。
タイ人2人+ラオス人7人の計9人を逮捕、口座貸与で資金洗浄関与
逮捕されたのはタイ人のジャラン氏とジャルーン氏の2人と、ラオス人7人。捜査の中で、ラオス人のうち2人は電子タバコ販売の決済資金を移動させるため銀行口座を貸与し、いわゆる「貸し口座(バンチー・マー)」として資金洗浄に関与していた疑いが浮上した。先のクリーム通販詐欺事件と同じく、タイ国内の犯罪資金がカンボジア・ラオス側に流出する構図が浮かび上がっている。
タイ国内の電子タバコは依然として違法、所持・販売・輸入で重罰
タイは2014年から電子タバコの製造・輸入・販売・所持を全面的に禁止しており、違反者には禁錮刑と高額の罰金が科される。観光客でも所持が見つかれば最大10年の禁錮刑または罰金、本人が外国人なら国外退去処分が下される可能性がある。ここ数年、SNSやLINEオープンチャットでの販売がパタヤ、プーケット、バンコクで急増しており、警察庁は専従センターを立ち上げて取締りを強化している。
在タイ日本人にも警告、SNS経由の電子タバコ購入はリスク
在タイ日本人駐在員や旅行者の間でも、便利だからと電子タバコを購入してしまうケースは後を絶たない。バンコクの空港税関では入国時の所持発覚も摘発の対象だ。今回の摘発は所持・販売の双方が立件された事案で、購入者側にも責任が及ぶ事態が想定される。SNSで「タイ国内発送」「日本語OK」と書かれた電子タバコ販売アカウントは違法業者である可能性が高く、リスクヘッジの観点では関わらない選択が無難だ。