パタヤ大麻店オーナー射殺事件の新事実が明るみに出た。被害者の兄がジョー容疑者とのLINEチャット記録を公開し、知り合って間もない時期に警察官ジョーが銃の販売を提案していたことが判明した。警察は追加の罪状を用意し、本人の取り調べを進めている。
Thairathによると、公開されたチャット記録には、警察官ジョー(54、通称「モウジョー」)が、大麻店オーナーのバッタラトーン氏(41)に銃を売ろうと持ちかけた様子が明確に映っている。2人は知り合って間もない時期で、オーナー側は特に応じず、話はそのまま立ち消えになっていた。
新事実の発覚で警察は追加の取り調べに入った。銃器法違反の既存5罪状に加えて、「違法な銃器販売の意図」も捜査対象に加わる可能性がある。警察官が職務上支給されたサービスウェポンを私的に販売しようとする行為は、タイ警察の内部規律でも厳重に禁じられている。
事件の経緯は既報の通りである。4月19日未明、パタヤのウォーキングストリートで泥酔した警察官ジョーが拳銃を乱射し、大麻店オーナーを射殺した。既に殺人罪・銃器法違反など5罪状で立件済みで、重大規律審査委員会による懲戒免職処分も署名済みである。
ジョー容疑者本人は取り調べで被害者家族への謝罪を述べている。「申し訳ない、遺族の皆様に深くお詫びする」という短いコメントだけを繰り返し、具体的な動機や銃販売提案については詳細な説明を避けている状況だ。
被害者の兄による証拠公開は、事件の全体像を再評価する重要なきっかけとなる。単なる酒の勢いでの衝動的な犯行ではなく、「警察官が大麻店経営者に違法な手段で接近していた」という構図が浮かび上がる。動機解明の新しい角度を捜査に与える展開だ。
タイ警察の内部規律と銃器管理の在り方が、この事件を通じて根本から問われている。パタヤは外国人観光客が多数訪れるエリアで、治安と警察への信頼が観光業と連動する。事件の真相解明と再発防止策の具体化が、タイ警察庁に強く求められている。
裁判の進捗と新罪状の正式立件は今後数週間で明らかになる見通しである。続報を追い、事件の全体像を明らかにしていく局面だ。