スリン県プラサート郡プルー郡プロー村で2026年4月17日夕刻、強烈な夏季嵐が新築祝いの宴会を直撃し、大型音響ステージが倒壊する事故が発生した。幸い開演前だったため奇跡的に死者は出なかったが、音響機材と舞台設備の損害は甚大で、会場から逃げ惑った参加者の混乱した様子がSNSに拡散した。
事故が起きたのは17時50分頃。スリン市内ではこの日2時間以上にわたって激しい風雨と雷鳴が続いており、乾いていた土地を一瞬で潤した。スリン市内では被害報告はなかったが、プラサート郡では突然の暴風が屋外宴会場を直撃した。設置されていた大型ステージと音響塔が暴風に吹き飛ばされ、テントごと崩壊。テーブルと椅子が散乱し、数十名の参加者が周囲に逃げ散った。「来て」「危ない」という叫び声とともに開演直前の混乱が撮影されており、その映像は数時間で数十万回再生された。
主催者が大変な思いをしていることへの同情のコメントが多数寄せられた一方、「開演前でよかった」という安堵の声も多かった。もし演奏が始まっていれば、ステージ前に集まった多数の観客が巻き込まれる大惨事になっていた可能性があった。
タイ北東部では4〜5月にかけて夏季嵐(พายุฤดูร้อน)が頻発する。乾燥した大陸性気団と南からの湿った気団が衝突することで、局所的に激しい突風と豪雨が生じやすい。タイ気象局は毎年この時期に屋外活動への注意を呼びかけているが、農村部の屋外宴会では設置基準が不明確な仮設ステージが使われることも多く、強風による倒壊リスクが残る。
タイ工業標準化研究所(TISI)は仮設舞台・テントの設置基準を定めているが、地方の私的行事には規制が及ばないことが多い。今回の事故を機に、大規模イベントに準じる安全審査の義務化を求める声が上がっている。