アユタヤ県ウタイ郡で4月18日夕方、バイクタクシーを装った男が女性客を人気の少ない道へ誘導し、フード(パーカーの頭部分)を引き下ろしてそのまま袖で首を絞め、現金を奪って逃走する事件が起きた。警察は「違法バイクタクシー(ウィン・トゥアン)」による計画的犯行とみて捜査している。
事件は18時頃、ウタイ郡タヌー区のロンチャナ工業団地裏手、アユタヤ地方道2045号沿いで起きた。ウタイ署のナッタダナイ・ボリハーン副捜査官に通報が入り、現場に急行した。
被害にあったのは39歳の女性ヤーさん(仮名)である。ロンチャナ工業団地に求職に行った帰り、アジア幹線道路沿いのショッピングセンターへ送ってもらおうとバイクタクシーを呼び止めた。運転手は幹線道路を避け、工業団地裏の抜け道を走り始めた。
問題の地点で運転手は「ガソリンがほぼ空に近い。停めて燃料タンクを確認させてほしい」と言って路肩に停車した。シート下のタンクを覗き込むふりをしている間、ヤーさんは待ちながらスマートフォンを取り出して確認していた。その隙に男はヤーさんのフードを引き下げて顔を覆い、袖を使って首を絞めつけた。
ヤーさんは喉と両腕に赤い痣の大きな傷を負った。男は現金を奪って逃走。警察と捜査班、プッタイサワン財団の救急隊が駆けつけ、応急処置のあとラチャタニ病院に搬送された。ヤーさんは取り乱して泣き続けていたという。
タイでは正規のバイクタクシー運転手「ウィン(วิน)」が認可され、ベストと番号札で管理されている。これに対し、無許可でタクシーを名乗る「ウィン・トゥアン(違法バイタク)」は、正規が営業しないエリアや深夜帯に出没して犯罪の温床になりやすい。女性が1人で知らない裏道に誘導されたら逃げる、配車アプリや正規ウィンの番号を控える等の自衛が欠かせない。


