ノンタブリー県パークレット郡のスカープラチャサン3通りソイ18にある理容店で2026年4月17日、常連客が借金を断られた腹いせにナイフで店主を脅し、逆に店主がすりこぎ棒で反撃して死亡する事件が発生した。
事件の詳細
パークレット署の報告によると、ティティさん(26歳、姓非公開)は常連客として知られていた。この日、店主のジーラワットさん(58歳)に「どうしても2万バーツが必要だ」と借金を申し込んだが断られた。
するとティティさんは「どうしても金が必要だ」と言いながらナイフを取り出してジーラワットさんを脅迫し始めた。身の危険を感じたジーラワットさんは店の外へ逃走したが、ナイフを手にしたティティさんが追いかけてきた。
追い詰められたジーラワットさんは、近くにあった料理用のすりこぎ棒(สากกะเบือ)を手に取り、ティティさんの頭部を繰り返し殴打した。ティティさんはその場で絶命した。ジーラワットさんは刃物による複数の傷を負い、手当てを受けた。
「すりこぎ」という凶器
タイ料理の必需品であるすりこぎは、ソムタムやカレーペーストを石臼で作る際に使う木製の棒だ。重さは数キログラムに達するものもあり、至近距離での攻防では有効な武器になりうる。ジーラワットさんが「唯一手が届いた」物がすりこぎだったという偶然が、結果を分けた。
正当防衛か否か
国立法科学研究所が現場に出向き検死を実施した。警察は現在、ジーラワットさんの行為が正当防衛に該当するかを含めて捜査を進めている。タイの刑法では、自己または他人の身体・財産に対する急迫の侵害を防ぐための行為に正当防衛が認められるが、その程度が「必要な限度を超えた」と判断されれば過剰防衛として処罰対象になる可能性もある。

