チェンマイ県は4月16日、森林区域内の農地での焼却を一切禁止する命令を発令した。5月31日まで有効で、違反者には政府支援プログラムの受給資格剥奪と刑事訴追が待っている。
命令の対象は自分の農地を焼く行為だけでなく、他人に焼かせた場合や、自分の土地から延焼した場合も含まれる。つまり「知らなかった」では済まされない。名前がリストに載れば補助金や農業支援を受ける権利を失う。
チェンマイは毎年の乾季にPM2.5が深刻化し、42県で基準超過に達するなど北部の大気汚染は全国的な問題である。農地や山林の焼却は主要な発生源のひとつで、従来の注意喚起では歯止めがかからなかった。
今回の措置が画期的なのは、罰金や禁錮ではなく「政府の支援を打ち切る」という生活に直結するペナルティを前面に出した点である。タイの農家にとって政府の農業補助金は生命線であり、これを人質に取ることで実効性を確保しようとしている。
チェンマイ県はエラワン滝付近の山火事など大規模な森林火災にも見舞われており、乾季の残り期間に向けて焼却ゼロを目指す強い姿勢を打ち出した。


