スパジー・スタランパン副首相兼商務大臣が国会での施政方針説明中にPM2.5問題に触れた発言が波紋を広げている。チェンマイの大気汚染に関連し「他の県に旅行すればいい」と述べたと受け取られ、SNS上で批判が殺到した。
10日午後、国会で記者団の取材に応じたスパジー氏は「発言を最後まで聞いていただければ、そのようなことは言っていない」と反論した。同氏によると、問題となった発言は365日の観光カレンダーについて説明した文脈の一部だったという。
実際の説明では、タイ各地には季節ごとの魅力があり、クラジアオの花やウドンタニーの紅蓮の海、さらに南部パッタルン県にも見どころがあると紹介していた。年間を通じた観光分散を促す趣旨であり、チェンマイを避けろという意味ではなかったと強調した。
そのうえでスパジー氏はPM2.5問題を「危機」と位置づけ、専門チームが対策にあたっていると説明した。観光だけの問題ではなく、現地住民の生活の質や清浄な空気の確保こそ最優先だとの認識を示している。
一連の批判に対しては「気力をそがれることはない」と述べ、引き続きPM2.5対策と観光振興の両立に取り組む姿勢を見せた。発言の一部だけが切り取られて拡散する「炎上」の構図は、タイ政治でも日常化しつつある。