タイ商務省の外国貿易局(DFT)は、ラオス国境沿い4県でラオス産低品質キャッサバチップの不正輸入を集中摘発し、2025年12月から2026年3月までの期間で計24件の違反を立件した。アラダー・フアントーン外国貿易局長が4月10日に公式発表した。
タイはキャッサバ(タピオカ)の世界有数の生産・輸出国だ。飼料用・デンプン用・バイオ燃料用など多様な用途があり、農家にとって重要な現金収入源となっている。しかし中国向けのキャッサバチップ輸出市場では、品質規格(でんぷん含有量65%以上など)を満たさない低品質品が混入するとタイの輸出信用が傷つく問題が繰り返されてきた。
ラオス産の低品質キャッサバがタイの農産物として「産地偽装」されてタイ輸出品の名目で流通するケースがあり、農家の正当な利益と国家の輸出ブランドを損なうとして問題視されてきた。DFTはこの問題に対処するため、ウドーンターニー、ノーンカーイ、ナコーンパノム、ムクダーハーンなどラオス国境沿いの4県に検査チーム4班を投入する大規模な集中取り締まり作戦を展開した。
立件された24件では、虚偽の輸入書類の使用、品質基準を満たさない商品の流通、産地偽装などの違反が確認されている。農産物の品質管理と産地表示の正確性は、タイ農業の国際競争力と農家の所得を守るための基盤となっており、今後も国境地帯での監視が続けられる方針だ。
キャッサバはタイ全国で栽培されており、特に東北部・中部北部の農村で重要な位置を占める。価格変動が激しい農産物だが、正直な品質管理と産地表示の維持が長期的な市場競争力を支えている。