ラチャブリー県ポータラーム郡で1歳6カ月の男児が実母と義父に虐待され死亡した事件で、県警は8日夜までに容疑者2人を逮捕した。祖父が孫のひつぎを叩きながら「2人とも捕まったぞ」と語りかける姿が、地元住民の間で大きな悲しみと怒りを呼んでいる。
前回の報道によると、事件は7日にナーンケーオ地区の自宅で発生。実母のジアップ容疑者(30)と義父のスラサック容疑者(38)が男児を殴打したうえ、電気式の漁具を体に当てたとされる。男児はその場で死亡が確認された。
カオディン署の捜査員が2人の行方を追い、8日夜に身柄を確保した。9日には現場で犯行の再現実験が予定されていたが、事態は急変する。容疑者が連行されるとの情報が広まると、怒りに駆られた住民が続々と自宅前に集まり始めたのである。
現場には数十人の住民が詰めかけ、一時は騒然とした雰囲気に包まれた。安全上の懸念から、警察は現場での犯行再現を急きょ取りやめる判断を下した。タイでは重大事件の際に容疑者を現場に連れ戻して再現実験を行うのが捜査の慣例だが、住民感情の激しさがそれを許さなかった。
祖父がひつぎの前で静かに手を合わせ、孫に逮捕の報告をする映像はSNSで拡散され、幼い命が奪われた事件への怒りがタイ全土に広がっている。警察は今後、署内での取り調べを中心に捜査を進める方針である。

