パタヤのウォーキングストリートに近い地区で2026年4月、外国人男性が小型のサルに飲料(アルコールと見られる)を飲ませ、たばこを吸わせている動画がSNSに拡散し、タイ国内外で激しい批判を集めた。その後、別の外国人グループとの口論の動画も流出し、男性がサルを連れていることが確認された。
タイでは野生動物(サルを含む)を許可なく飼育・取引・虐待することは「野生生物・植物保護法(2562年版)」で禁止されており、違反には5年以下の懲役または50万バーツ以下の罰金が科される。サルに薬物・アルコールを与えることは動物虐待防止法の対象にもなりうる。
タイの野生動物保護当局(DNP:国立公園・野生生物・植物保護局)はパタヤのDNP支部を通じて調査を開始した。しかし男性が外国人観光客かタイ在住外国人かが不明で、すでにパタヤを離れた可能性もある。動画が事件後に拡散したため、身元特定と法執行が遅れる可能性がある。
パタヤでは過去にも外国人によるサル・象・野生動物虐待事例が報告されている。タイの観光業は動物を使ったアトラクション(乗象・サルのパフォーマンスなど)を長年提供してきたが、国際的な動物権利団体からの批判を受けて2020年代以降は規制が強化されてきた。
タイ観光庁(TAT)は「動物虐待のない観光」として象のサンクチュアリや倫理的な動物体験施設を推奨している。パタヤは特に外国人観光客が集中する観光地として、動物虐待事案への迅速な対応が求められる。今回のサル動画事件は「タイの動物保護が不十分」という印象を国際的に発信するリスクがあった。