カオキアオ動物園(チョンブリー県)で人気者のカビバラが侵入した男の裁判で、2026年3月下旬、裁判所が有罪判決を言い渡した。男は柵を乗り越えてカビバラの子「ムーデン」と母親がいるエリアに入った罪で、罰金1万バーツ(約4万3,000円)が科された。
事件の概要
事件は2026年3月17日午後5時頃に発生した。動物園の防犯カメラに、中年の男性がカビバラの展示エリアの柵を乗り越え、ムーデンと母親のジョナーとのエリアに飛び込む様子が記録されていた。男はカビバラに近づきながら動画を撮影していたが、スタッフに発見されて取り押さえられた。
動物園はスワナー・ウィマンヌサーン理事らが経緯を発表。男の侵入行為がカビバラにストレスを与えた可能性があるとして、厳重処罰を求めた。
判決内容
裁判所は野生動物法(Wild Animal Reservation and Protection Act B.E. 2562)に基づいて審理し、男に対して罰金1万バーツの有罪判決を言い渡した。犯罪の重さとしては軽い部類だが、動物園側は「判決を通じて展示動物への危害行為への社会的警戒を高めることが重要だ」と述べた。
動物園は今後、柵の高さを増すなどの物理的な対策を検討すると発表した。
ムーデンとカビバラの人気
「ムーデン(หมูเด้ง)」は2025年から世界的に有名になったカビバラの赤ちゃんだ。プカプカした体型と人懐っこい表情がSNSで大ウケし、日本のX(旧Twitter)でも「ムーデン」がトレンド入りするほどの人気を集めた。Tシャツやぬいぐるみなどのグッズも大量に売られ、グッズ売り上げは億バーツ規模に達したとされる。
カオキアオ動物園はムーデンの人気を受けて入場者数が急増し、週末には数時間待ちになる日もあった。それだけに今回の侵入事件は、大切な「推し」への暴挙として多くのファンの怒りを招いた。
動物園での安全ルール
カオキアオ動物園は侵入事件を受けて、動物展示エリアのルールを改めて周知した。動物との接触を試みること、フラッシュ撮影、食べ物の無断投与はすべて禁止。違反者は警備員に引き渡される。
「動物の生活ストレスを最小限にするためのルール」であり、観光客が動物に触れようとする行為は動物の健康だけでなく、観光客自身の安全のためにも禁じられている。

