タイの養鶏農家が猛暑とコスト上昇の二重苦に直面している。卵の生産量が1日あたり約200万個減少し、価格も上昇を続けている。
養鶏業者の団体によると、2月下旬から続く猛暑で鶏の食欲が落ち、産卵率が3〜5%低下した。卵のサイズも小さくなる傾向が出ている。通常であれば最大サイズ(0番)が多い時期だが、暑さの影響で1番や2番のサイズが増えているという。
卵の推奨出荷価格は1個3.40バーツから3.60バーツ(約18円)に引き上げられた。1パック(30個入り)あたり6バーツの値上げだ。製造コストは1個あたり3.29バーツで、養鶏農家は「値上げしてもなお赤字が積み上がっている」と訴えている。
コスト上昇の要因は猛暑だけではない。鶏舎の冷却ファンやスプリンクラーの電気代・水道代が急増しているうえ、飼料の輸送費もディーゼル高騰の影響で上がっている。タイの電気代は5月から3.95バーツに値上げが決まっており、養鶏農家のコスト負担はさらに増す見通しだ。
タイは卵の一大消費国で、屋台のガパオライスや目玉焼き、コンビニのゆで卵など、あらゆる場面で卵が使われる。1個0.20バーツの値上げは消費者には小さく見えるが、屋台や食堂にとっては原材料費の確実な圧迫要因だ。猛暑と燃料危機が続く限り、タイの食卓への影響は避けられない。