東部軍(กกล.บูรพา)の特殊部隊がサケーオ県コークスーン郡の農地約2,700ライ(約432ヘクタール)を確保し、4月1日に地元住民が40年ぶりに先祖伝来の土地に足を踏み入れた。
バーンノーンチャーン、クロンペーン、ノーンヤーケーオの各集落周辺の農地は、カンボジア側の住民が約40年前から占拠し、耕作を続けていた。タイ側の住民は幾度となく歴代政府に返還を訴えたが、国境問題のデリケートさから対応は先送りされてきた。
タイ軍の特殊部隊(ฉก.12)が地雷除去作業を完了し、100%の安全を確認した上で住民の立ち入りを許可した。カンボジアとの国境地帯はカンボジア内戦時代の地雷が大量に残っており、除去なしには農作業もできない状態だった。
住民代表のティティパット・セマートーン氏は「50家族以上がこの日を待っていた。何代もの政府に訴え続けたが叶わなかった」と涙ながらに語った。今季の作付けに間に合う見込みで、住民はさっそく農地の区画確認と耕作計画の策定に入った。
カンボジアとの国境問題は現在も緊張が続いている。トラート県では海兵隊司令官が異動させられる事態が起き、カンボジア兵がタイ国境で発砲する事件も発生した。
その中で、サケーオ県での農地奪還と住民の帰還は「話し合いではなく実力で解決した」成功例として国内で評価されている。ただしカンボジア側の反応は不明で、今後の外交的な波紋も注視される。
