ディーゼルが3.50バーツ/L値上げされ44.24バーツに到達するとの発表を受け、タイ南部ラノーン県のPTTスタンドに車とバイクが殺到した。行列はスタンドの敷地外に500メートル以上伸び、深夜になっても途切れなかった。
ラノーン県では当日の昼過ぎから「全油種が3バーツ/L値上げ」というフェイクニュースがSNSで拡散していた。夕方に石油基金管理委員会が「ディーゼル3.50バーツ値上げ」を正式発表すると、「フェイクではなく本当だった」とパニックが加速した。
バイクタクシーの運転手は「何が値上がりするか正確にはわからないが、とにかく来た。今入れなきゃ明日はもっと高い」と話した。ソンテウ(乗合トラック)の運転手もテレビのニュースを見てすぐにスタンドに駆けつけたという。
バンコクではスタンドが密集しているため選択肢があるが、ラノーン県のような地方ではスタンドの数が限られる。1つのスタンドが品切れになれば次の店まで数十キロということも珍しくない。「とりあえず満タンにしておく」という行動は合理的だ。
経済対策本部は燃料発表を20時までに制限するルールを導入したが、今回の値上げ発表は日中だったにもかかわらず、夜間のパニック給油は防げなかった。値上げの予告自体がパニックを引き起こす構造は変わっていない。
