ターク県ウムパーン郡の国境の病院が「残金300万バーツ、借金5,500万バーツ」と窮状を訴え寄付を募ったところ、わずか1日で6,514万バーツ(約3.2億円)の寄付が集まった。
ウムパーン病院はミャンマー国境に位置する山間僻地の公立病院だ。月間の運営費は約1,200万バーツだが、累積債務が5,500万バーツに膨らみ、手元資金は300万バーツにまで減っていた。患者の多くはミャンマーからの難民や少数民族で、健康保険の適用外。医療費の回収が困難な構造的問題を抱えている。
病院は薬品・医療物資基金、患者食事基金、一般寄付の3口座を開設。4月1日16時30分時点の内訳は以下の通り。
- 薬品・医療物資基金(GSB): 4,342万バーツ
- 患者食事基金(GSB): 1,034万バーツ
- 一般寄付(KTB): 1,138万バーツ
SNSで「#คนไทยไม่ทิ้งกัน(タイ人は見捨てない)」のハッシュタグとともに拡散され、寄付が雪崩のように集まった。
タイでは困っている人や施設がSNSで窮状を訴えると、短時間で大量の寄付が集まる現象がしばしば起きる。仏教の「タンブン(功徳を積む)」文化が背景にある。
だが根本的な問題は、国境の病院への予算配分が不十分であることだ。寄付で一時的に救われても、月1,200万バーツの運営費を継続的に賄う仕組みがなければ、再び同じ危機が訪れる。