タイの警察署長が勤務時間外に制服を脱ぎ、市場で豚肉を売っている姿がSNSで話題になっている。「変装して潜入捜査をしているのか」との声も上がったが、本人は「これは副業ではなく、自分の生き方だ」と語った。
通称「ポーコーコー・メー」として知られるこの署長は、勤務が終わると警察の制服を脱いで市場に向かい、豚肉の販売に精を出す。家族の生計を支えるためであり、「警察の仕事だけでは十分ではない」と率直に認めた。
タイでは公務員の給与は決して高くない。警察署長クラスでも月給は3万〜5万バーツ程度とされ、家族を養うには十分とは言えないケースがある。特に地方の警察署では、副業で収入を補う警察官は珍しくないが、署長自らが市場に立つのは異例だ。
SNSでは「なんて誠実な人だ」「こういう警察官がもっといてほしい」と称賛の声が寄せられている一方、「警察署長が豚肉を売らないと生活できないタイの公務員の待遇に問題がある」との指摘も出ている。
燃料危機で物価が上がるなか、公務員の生活もまた苦しくなっている。制服を着た権力者が制服を脱いで汗を流す姿は、タイ社会のリアルな一面を映し出している。