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タイ警察副長官が南部国境を査察、マレーシアへの燃料密輸を警戒

警察副長官が南部国境を査察し、マレーシアへの燃料密輸を警戒。「アリ軍団」と呼ばれる少量密輸の手口に警戒を指示。現時点で密輸は未確認。

タイ国家警察の副長官タッチャイ大将が3月28日、南部国境地帯を視察し、マレーシア方面への燃料密輸の取り締まり状況を確認した。タイの燃料価格がマレーシアよりも安いため、国境を越えた密輸のリスクが高まっている。

タッチャイ副長官は警察庁の燃料犯罪対策センター長として、第9管区(タイ南部)の警察幹部と会議を行い、「アリ軍団」と呼ばれる少量ずつの密輸手口への警戒を指示した。アリ軍団とは、小型のタンクやポリ容器で燃料を少量ずつ国境を越えて運ぶ手法で、一回あたりの量が少ないため摘発が難しい。

現時点ではマレーシアへの燃料密輸は確認されていないとの報告だが、タイ国内の燃料価格がリッター38〜41バーツで推移する一方、マレーシアのガソリン価格は政府補助でリッター約2.05リンギット(約17バーツ)と大きな差がある。ただし中東危機でマレーシアの補助金も限界に達しつつあり、両国の価格差が縮まれば密輸インセンティブも低下する。

アヌティン首相は先日の76知事緊急会議で「越境密売の取り締まり」を指示しており、今回の査察はその方針を実行に移した形だ。北部ではラオスへの密輸が警戒されてきたが、南部でもマレーシア方面の監視が強化されたことになる。

タイ全土で燃料の流通監視が強まるなか、国境を越えた「アリ軍団」の動きが今後のリスクとなる。