タイ東北部の農村地帯で、1个の卵900個と豚の頭を仏像の前に供えるという豪華な「宝くじ当選祈願」を行う女性商人の様子がSNSに拡散し、大きな話題を呼んだ。女性は線香の灰の模様から「宝くじ番号を読む」という独自の占い方法を実践しており、その姿がユーモアと真剣さの混在した光景として拡散した。
タイでは仏教信仰に根ざした宝くじ文化が非常に盛んで、毎月1日・16日に行われる国家宝くじ(สลากกินแบ่งรัฐบาล)の購入者は全国で数千万人に上ると言われる。当選番号を事前に「予知」しようとするさまざまな民間信仰や占いが存在しており、夢で見た数字・仏像の縁起担ぎ・自然現象などが「予告」として語られる。
線香の灰の模様占いは「ไส้เทียน(お告げの模様)」の一形態とされ、ろうそく・線香の燃えた後の形が特定の数字・動物・文字に見えると宝くじ番号と関連付けられる。バンコク・地方を問わず有名な霊験あらたかとされる仏像・木・場所には、占い目当ての参拝者が増える傾向がある。
供え物の豪華さとその規模は、当選を強く望む信仰者の「本気度」を示すものとして受け取られた。タイ人のコメントでは「気持ちはわかる」と共感するものと「迷信に頼りすぎ」と懸念するものが混在した。仏教団体からは「お布施・供え物の本来の意義を大切にしてほしい」という発言も出た。
日本でも神社・寺院で当選祈願の絵馬・参拝が見られるが、豚の頭・卵900個という規模はタイ独自の「信仰の熱量」を象徴している。タイの宝くじ文化は、低所得層が「一発逆転」を夢見る社会経済的な背景とも切り離せない。