ラヨーン県知事が3月27日、県内の主要製油所3社を緊急招集し、燃料危機への対応状況を確認した。3社はいずれもフル稼働以上で運転しており、在庫を国内向けに優先供給していると報告した。PTTグループはすでに105%稼働の発表を行っており、タイの石油精製産業が総力を挙げて対応している。
招集された3製油所
ラヨーン県はタイの石油産業の集積地で、PTT系のタイ石油(Thai Oil)・アイロック(IRPC)・スター(Star Petroleum)などの大型製油所が立地している。これら3社が知事の呼びかけに応じて協議に参加した。
3社はいずれも生産量を最大限に引き上げており、輸出向けの在庫を国内市場に振り向けていることを確認した。また24時間稼働体制を維持して、各県へのタンクローリー配送が滞らないよう努力していると報告した。
漁業部門への燃料供給問題
会議では漁業者向けの軽油(漁船向け免税軽油)の供給不足も議題に上った。漁船向けの燃料は一般の軽油より安価な免税価格で購入できる制度だが、需要が急増した結果、供給が追いつかない状況が生じていた。
知事は「漁業者への支援策を早急に検討する」と述べ、県の農業・漁業担当部局と連携して対応策を検討する方針を示した。タイ南部の漁業都市ラヨーンでは、海運・漁業業者への影響が特に深刻だった。
ラヨーン県とタイのエネルギー拠点
タイの原油精製能力は1日あたり約130万バレルで、国内需要の約50%を賄う。ラヨーン県は「タイのエネルギー回廊」とも呼ばれ、製油所のほかにタイ湾からの原油・ガスのパイプライン端末施設も集中している。燃料危機の最前線でありながら、国内供給の要としての役割を担い続けている。