タイ商務省が燃料危機に乗じた便乗値上げと買い占めへの取り締まりを全国で強化している。3月25日にはバンコク・バンケーン区のタノーンミット市場で現場視察が行われた。
アーラダー商業開発局長と内国貿易局の担当者が市場を巡回し、食品の価格と在庫を確認した。スパチー商務大臣の指示により、全国の商務省出先機関が「攻めの検査」を継続的に実施する体制だ。
視察の結果、主要食品の供給量は十分に確保されていた。ただし一部の品目では値上がりが始まっている。精肉(もも肉)は1キログラム160バーツで先月から上昇した。鶏肉はこの2週間で値上がりしたが、工場出荷価格に下落傾向がみられ、これ以上の上昇は限定的と予想されている。卵は3号卵が1個3.7バーツで2週間前からわずかに上昇した。
一方で、海鮮やぶっかけ飯(カーオラートケーン)などの屋台・食堂メニューはまだ値上げされていない。常連客を失いたくないという店側の判断だが、燃料費と原材料費の上昇が続けば、遅かれ早かれ価格転嫁は避けられない。
商務省は「便乗値上げや買い占めが確認された場合、法律に基づき断固として対処する」と警告している。タイには物価統制法があり、違反者には罰金や懲役刑が科される。燃料危機で物流コストが上がる中、「正当なコスト増」と「便乗値上げ」の線引きが今後の焦点となる。
出典:タイ商務省