カンチャナブリー県ボープロイ郡とサンカラブリー郡の2か所の寺院で2026年3月24日、僧侶2人が覚醒剤(ヤーバー)を使用していたことが通報で発覚した。当局が駆けつけて取り調べを行い、両者はその日のうちに還俗処分となった。
事件の詳細
午後0時30分ごろ、ボープロイ郡長のチャワロット・マッカウ氏と警察が、地元の寺院で僧侶が覚醒剤を使用しているという情報を受けて現場に向かった。取り調べの結果、2人の僧侶が薬物使用を認めた。いずれも薬物使用量は少量だったとみられる。
カンチャナブリー県は仏教寺院が多い地域で、タイ・ミャンマー国境に近いことから薬物の密輸ルートとも接触しやすい環境にある。
即日還俗という措置
タイの仏教界では、麻薬・殺生・性的行為など戒律に反する行為が発覚した場合、即時の還俗(脱袈裟)が行われる。今回も当日中に両僧侶は還俗させられた。
還俗後は一般市民として刑事責任を問われる。薬物使用罪(覚醒剤の所持・使用)はタイ刑法上の重罪で、禁錮1〜5年が基本量刑だが、所持量や初犯・再犯の区別によっても変わる。
タイの僧侶と薬物問題
タイでは近年、僧侶による薬物使用・所持の事例が増加している。農村や地方の寺院では、住民との関係が緩く、外部からの監視が届きにくい。一方で「お坊さんだから大丈夫だろう」という社会的な信頼感が、問題の発覚を遅らせることにもつながっている。
仏教界のスキャンダルが相次いだことを受け、タイの宗教庁は2023年以降、寺院への抜き打ち薬物検査を強化している。2025年には全国で300件以上の薬物関連の僧侶摘発事例があった。