バンチャック社の原油タンカーに続き、2隻目のタイ船舶もホルムズ海峡の通過許可を取得したことが2026年3月25日に報じられた。在バンコクのイラン大使館はFacebookで「イラン、タイ、オマーンの緊密な協力により、タイの船が平和的に通過した」と投稿し、タイとの友好関係を強調した。
1隻目の通過
バンチャック社の原油タンカーは3月11日からペルシャ湾に停泊を強いられていた。タイ外務省がイラン・オマーン両政府と外交ルートで調整し、3月24日にホルムズ海峡を通過した。現在インド洋を航行中で、4月初旬にタイへ原油を届ける予定だ。
2隻目の通過許可
The Thaiger の報道によれば、2隻目のタイ船も通過許可を取得した。2隻目の詳細(船種・船社・積み荷)は非公表だ。タイ外務省は「国際法の枠組みのもとで調整を行った」と説明しており、二国間外交よりも多国間協調の結果として位置づけた。
イラン大使館の投稿はオマーンの仲介役を明示した点で注目される。オマーンはホルムズ海峡を臨む位置にあり、イランとの関係が良好なASEAN外交の架け橋として機能している。
タイの海運被害
一方でタイへの被害も残っている。プレシャス・シッピング社のばら積み船「マユリーナリー」が3月11日にイランから攻撃を受けた。乗組員20人は救出されたが、3人が依然として行方不明のままだ。被撃沈した船の賠償、行方不明者の捜索、船会社への補償交渉が続いている。
ホルムズ海峡の全体状況
海峡では依然として約400隻が通過待ちの状態にある。タイが2隻分の外交的解決を確保したことは成果だが、タイの石油輸入量を満たすには継続的な海峡通過が必要だ。輸入原油の約45%が中東依存のタイにとって、ホルムズ問題が長引けば燃料危機の根本解決に至らない。
イランが「タイとの友好」を強調した背景には、ASEAN諸国との関係維持という政治的計算もある。タイはイランと外交関係を持ちながら米国の同盟国でもあり、双方から中立的に扱われる希少な立場にある。