タイ商務省が、価格統制の対象となる商品の範囲を71品目まで広げる方向で動き出した。経済状況対策センター(ศบก.)が明らかにしたもので、このうち13品目については、業者が値上げする前に商務省へ事前許可を取らなければならない仕組みになるという。
タイの統制品目制度は、生活必需品の価格をいきなり跳ね上げさせないための、いわば「値上げの蛇口」を国に握らせる制度だ。指定された商品については、コスト構造の説明や根拠資料を商務省に出した上で値上げの可否を判断される。今回はこの蛇口を一段絞る、という方針表明にあたる。
経済状況対策センターの説明によると、現時点で街の食堂の主力メニューであるクィッティアオ(タイラーメン)とカオゲーン(ぶっかけご飯)の価格はまだ普段通りで推移しているとのこと。動きが出ているのは豚肉と鶏肉の生肉で、それぞれ10バーツの上昇が確認されている。日本円にしておよそ40円強の値上がりで、1キロあたりの数字としては小さいようで、毎日台所に立つ家庭にとっては地味に痛い水準だ。
街の屋台で30〜40バーツの皿飯が食べられる、というタイの日常感覚は、こうした統制品目制度の上にかろうじて成り立っている部分がある。商務省が「次は何を絞るか」を考え始めたタイミングだ、という温度感を読み取っておきたいニュースである。



