チェンマイ県で2026年4月18日朝7時時点、207箇所の熱点(山火事・野焼き起点)が衛星データによって検出され、PM2.5濃度が安全基準を超過した。全国では合計2,145箇所の熱点が記録された。チェンマイ知事は緊急命令を発令し、山火事の鎮火と野焼き規制の強化を関係機関に指示した。
チェンマイの観測点のうち、特に高い値が記録されたのは山岳地帯や農地に近い地域だ。2022〜2026年にかけて北部ではPM2.5の高濃度記録が毎年更新されており、深刻な健康被害と観光業への打撃が懸念されている。
熱点(Fire Hotspot)とは、衛星が地表面の異常な熱放射を検知した地点を指す。農地の焼き畑、山林火災、草木の野焼きなどが主な発生源だ。タイ政府は米国宇宙航空局(NASA)の衛星システムや国内の「Fire D」システムを組み合わせて監視しており、リアルタイムで公開されている。
チェンマイ知事の緊急命令の内容は、火入れ禁止区域の拡大、違反者への罰則強化、地域住民への周知徹底の3点だ。また消防・ドローン監視の増員と、隣接するランプン・ランプーン・チェンライ各県との横断的な連携も指示された。
タイ北部の山火事は毎年2〜4月の乾季に集中するが、近年は気候変動の影響で規模と頻度が増している。2025年には記録的な高温と少雨が重なり、チェンマイ全域で煙霧が1カ月以上続いた。観光客へのマスク配布や一部の野外イベント中止、学校の登校自粛要請なども行われた。
チェンマイの観光業はGDP寄与が大きい主要産業だ。タイ観光スポーツ省のデータでは、チェンマイへの外国人観光客数は年200万人超。空気質の悪化は「チェンマイのブランド力を傷つける」として、観光業界から繰り返し改善が求められている。