タイの生鮮市場(タラートソット)で、燃料危機の影響が食品価格に波及している。市場の仲買人や小売業者からは「豚肉と海産物の仕入れ値が急騰した」との声が上がっている。
輸送コストの上昇が直接的な原因だ。産地から市場への配送トラックの燃料費が上がり、それが仕入れ値に転嫁されている。漁船の操業停止で海産物の水揚げ量が減っていることも、海産物価格を押し上げている。
タイの生鮮市場は日本のスーパーに相当する日常の買い物先だ。バンコクだけでも数百カ所あり、早朝から庶民が食材を買いに来る。ここの価格が上がれば、屋台の料理や食堂の定食も値上がりする連鎖が起きる。
日本では生鮮食品の価格は大手スーパーのバイイングパワーである程度安定しているが、タイの市場は個人経営の仲買人が中心で、輸送コストの変動が即座に反映される。価格の「クッション」がない構造だ。
ソンクラン(4月中旬)は家族の集まりでご馳走を作る時期だ。豚肉と海産物はソンクラン料理の定番食材で、この時期の値上がりは家計に大きな負担となる。