上院議員が2026年3月23日の上院会議で、即席麺(マーマー)の価格が値上がりする見込みだと警告した。製造元のサハパットナピブール社幹部との対話を引用し、エネルギー危機による物価高への対応を商務省に求めた。また「国民は野菜を育て、鶏や魚を飼育して自給自足すべきだ」と提言した。
国会での発言
モンコン・スラサット上院議長の下での上院会議で、パティマ・チラペート上院議員が発言した。同議員は「3月22日にサハパットナピブール社の経営幹部と話したところ、マーマーの価格が近く値上がりすることを告げられた」と述べた。
マーマー(MAMA)はタイで最もポピュラーな即席麺ブランドで、低所得層から中間層まで幅広く消費される「生活必需品のバロメーター」とも言われる。1袋6バーツ前後という価格は長年維持されてきたが、中東情勢による物流コスト・石油化学原料(プラスチック包装)の高騰が価格に影響しつつあった。
「マーマーが値上がりするなら、国民の最後の砦が崩れる」という文脈で、議員は商務省に価格管理の強化を求めた。
自給自足の提言
パティマ議員は「野菜を庭に植え、鶏を飼い、魚を飼育することを国民に勧める」と述べた。エネルギー危機が長引く中で、家庭での食料生産が生活費削減につながるという考え方だ。
この発言はSNSで賛否を呼んだ。「都市部の住民にそんなスペースはない」「国会議員が解決策を示すのではなく、自力で何とかしろということか」という批判的な意見がある一方、「食の自給は大切」という声もあった。
物価高と59品目の価格監視
この時期、タイ商務省はすでに59品目の生活必需品について価格監視を強化していた。便乗値上げを防ぐため、主要な食品・日用品のメーカー・卸・小売業者に対して価格変更の事前届け出を求める措置が取られていた。
マーマーは従来から価格管理品目に含まれており、値上げには商務省の承認が必要だ。ただし原材料コスト・輸送コストが大幅に上昇すれば、規制の範囲内での値上げが認められる可能性もあった。
タイの物価と即席麺
タイの即席麺市場は巨大で、年間消費量が数十億食に達する。1袋6バーツ(約26円)のマーマーは、学生・労働者・農村部の住民にとって欠かせない食品だ。この価格が上がることは、特に低所得層の生活に直結するため、社会的な関心が高い。
日本でも長年維持されてきたカップラーメンの価格が2022年以降上昇したように、世界的な物価高の波はタイにも押し寄せていた。エネルギー危機を背景とした食品・日用品への価格転嫁は、2026年のタイ社会の大きな課題だった。