タイ南部チュムポーン県のディーゼル不足が、ぎりぎりのところまで来ている。3月23日のKhaosodの現地報道によると、ペッチカセム街道とアジア・ハイウェイ41号線沿いの大型ガソリンスタンドを取材した結果、どこも需要に油の入荷が追いつかない状態が続いていた。
あるスタンドの管理者は淡々と話している。「今は入ってくる量が需要に対して全然足りない。1台あたり500バーツまでに制限している。1,000バーツ入れたいと言われても、応えられない」と。続けて出た一言が重い。「売りたい。でも、売る油がないんだ」。
別のスタンドは24時間営業をあきらめた。今は朝6時から夕方5時までだけの営業に切り替えている。それでも来客は途切れず、並んだ車の列はずっと伸びている。
「アジア41を全部走ってみたが、どこにも入れられなかった。今日中に給油できるか分からない」。並んでいた男性のひとりが、こぼした言葉だ。列に並んだまま長時間アイドリングを続けてエンジンが切れ、いざ自分の番が来てもセル一発で始動しない、そのまま車を押してスタンドに入れる、という場面も目撃されている。
チュムポーンが南部14県をバンコク側とつなぐ動脈であることを考えると、この詰まりは一県の問題で終わらない。地元住民は生活の足だけでなく、農業や漁業の燃料としてもディーゼルを必要としている。需要だけが膨らみ、供給がついてこない、という構図が動かないかぎり、押して入る車の列は当面続きそうな雰囲気である。