ソンクラン後に、タイで日常生活に直結する6カテゴリーの生活必需品が値上げされる見通しだ。大手メーカー5社が商務省にコスト増加を理由に値上げの意向を通知しており、政府は対応を急いでいる。
値上げが見込まれる6品目の内訳は次の通りだ。飲料・乳製品では、ペットボトルや包装材の原料が原油価格に連動して上昇しており、製造コストが増加している。食用油は植物油の原材料費と包装材の両方でコスト増が生じている。建材についてはセメント、鉄筋、塩化ビニール管など基礎的な素材に運送費が上乗せされる形で価格が上昇している。アルコール飲料は3月中旬からすでに卸値が上昇しており、小売価格への転嫁が間近だ。溶剤系製品(塗料・化学品)は輸入価格の上昇と一部の輸入制限によるコスト増が重なっている。食品加工品は原材料・エネルギー・輸送の三重のコスト増が直撃している。
これらの値上げ要因には共通した構造がある。燃料高による輸送コスト増、石油由来のプラスチック・包装材の値上がり、そして輸入原材料の価格上昇という3つの経路が重なり、多くの製造業者が値上げを余儀なくされている状況だ。
商務省はメーカーからの申請を審査し、実際のコスト上昇に見合う範囲でのみ値上げを認める立場だ。便乗値上げを防ぐために消費者相談窓口(1569番)への通報を促しつつ、物価監視班が市場調査を続けている。しかし製造コストの上昇が客観的に確認された場合、最終的には消費者への価格転嫁を認めざるを得ない局面もある。
タイの消費者物価指数(CPI)は燃料危機前の水準から5%前後上昇しているとされており、ソンクラン後に食料品・日用品の値上がりが重なれば、実質的な家計の可処分所得はさらに圧縮される。
