ソンクラン(4月中旬)明けに、タイで6カテゴリーの生活必需品が値上げされる見通しだ。大手メーカー5社がすでに値上げシグナルを出している。
値上げが見込まれるのは以下の6品目だ。飲料・乳製品(ペットボトルの原料が原油価格に連動)。食用油(原材料と包装材の両方にコスト増)。建材(セメント、鉄筋、塩ビ管に運送費が上乗せ)。アルコール飲料(3月中旬から卸値が上昇)。溶剤系製品(塗料・化学品、輸入制限も影響)。紙製品(トイレットペーパー、粉末洗剤)。
値上げの動きを見せている大手5社は、即席麺「ママー」で知られるユニアレ・グループ、ネスレ、ユニリーバ、乳製品のF&N、紙製品のBJC(ベルリー・ユッカー)だ。いずれもタイの消費者にとって馴染みの深いブランドを持つ。
タイの即席麺「ママー」は1パック6バーツ(約20円)で、日本のカップ麺(200円前後)と比べて圧倒的に安い。しかし最低賃金400バーツ/日(約1,350円)の労働者にとっては、数バーツの値上げも生活に響く。ママーはタイの「国民食」とも言われ、値上げは政治問題化しやすい。
商務省は9社の主要メーカーと協議し、59品目の価格を厳格に管理する方針を示した。不当な値上げを発見した場合の通報窓口「1569」も設置されている。しかし燃料高が構造的にコストを押し上げている以上、いつまで「ソンクラン後」に先送りできるかは不透明だ。