トヨタは2026年、タイ国内生産モデルのランドクルーザーFJを126万9,000バーツ(約550万円)で正式発売した。2.7リッターガソリンエンジンに6速AT、フルタイム4WDを組み合わせた本格オフロードSUVで、タイ国内製造によりBOIの投資優遇が価格に反映されている。
主要スペック
エンジンは2.7リッター直4ガソリン(166馬力)で、6速ATを組み合わせる。駆動方式はフルタイム4WDを採用し、タイの悪路・山岳地帯での走行性能を担保する。燃費は9.4km/L(ECOステッカー基準)で、現在の燃料高騰下では維持費が課題となる。
車体はランドクルーザーシリーズの伝統的な箱型スタイルで、ルーフが正方形に近い形状が特徴だ。最低地上高が高く、水深のある冠水道路や未舗装の山道にも対応する。
タイ国内生産の意味
ランドクルーザーFJはタイにある豊田自動車製造(タイランド)の工場で生産されており、タイ国産モデルとなる。BOI(タイ投資委員会)認定工場での生産品は、部品のタイ国内調達率が一定以上であれば関税上の優遇が受けられる。輸入車と比べて5〜20%程度の価格差が生まれることが多い。
タイにはトヨタ・いすゞ・ホンダ・三菱・マツダなど日系メーカーの製造拠点が集積しており、タイ市場向けのSUV・ピックアップトラックの多くがタイ国内で生産されている。
EVシフトとの共存
タイ政府はEV普及を成長戦略の柱に据えており、中国系メーカーを含む多数のEVが市場投入されている。しかし農村・山岳地帯では充電インフラが未整備で、ガソリン車・ディーゼル車の需要は依然として根強い。
ランドクルーザーFJは特に工業団地エリア、山岳リゾート、農業・林業関係者から注目されている。燃料高騰の影響で購入判断を先延ばしにするユーザーもいるが、ランドクルーザーブランドの信頼性と耐久性は価格競争力に影響されにくい。
競合車種との比較
126.9万バーツは同クラス4WDの中で高めの価格帯だ。三菱パジェロスポーツ(約70〜90万バーツ)、フォード・エベレスト(約85〜100万バーツ)、いすゞMU-X(約75〜90万バーツ)と比べると2倍前後の価格差がある。ランドクルーザーは維持費と中古車価値の高さから、富裕層・投資目的での購入も多い。