タイ東部チャチェンサオ県の県庁前にあるジョギングコースで、5月17日夜9時頃、48歳の女性が見知らぬ男2人組に襲われた。凶器はドリアンの皮である。
被害女性はその日も夫と一緒に運動に来ていた。夫が先に走り、追いつけなくなった本人はランニングコースを歩いていたという。この場所での運動はまだ1週間ほど前に始めたばかりだった。駐輪場の脇まで来たところで、白シャツを着た男が立ってこちらをじっと見ているのが目に入る。違和感を覚えたその瞬間、背後からもう一人の男が近づき、女性が着ていたタンクトップを頭の方へまくり上げて視界を奪った。同時に、男はあらかじめ持ってきていたドリアンの皮で女性の左顔面を何度も叩きつけた。白シャツの男も加わって殴り、女性は地面に倒された。
翌18日、女性は医師の診断書と被害届、現場の写真をKhaosodの記者に見せた。左顔面と肩は赤く腫れ、固い物で殴られた跡が残り、何か所も擦り傷ができていた。「相手と面識はないし、トラブルになるような心当たりもない。なぜ襲われたか、自分でも知りたい」と話したという。
驚かされるのは凶器の選び方だ。ドリアンの殻はとげが密集していて素手で持つことすら厄介な代物である。それを「持ち込み」で用意していたという点で、行きずりの偶発的な犯行とは言いがたい。視界を奪ってから顔面を狙う手順も、その場の思いつきには見えない。
県庁前という場所も気になる。観光地でも繁華街でもなく、本来なら夜9時はまだ「危ない時間」のはずがない。タイの地方都市でジョギングコースが整備された県庁前広場というのは、市民にとって最も穏やかな運動スポットの一つだ。そこで動機の見えない襲撃が発生したことが、地元には軽くないショックとして残るだろう。警察の捜査は始まったばかりで、現時点で犯人や動機についての続報は出ていない。

