タイ・チョンブリ県警が、ミャンマー人男性5人を逮捕したと発表した。深夜にタイ人ティーンエージャー数人を集団で暴行し、靴を1足奪った疑いだ。発表があったのは5月19日午前10時30分から県内で開かれた会見で、登壇したのはチョンブリ県知事ナリス・ニラマイウォン氏と、第2方面警察のポンファン中将。
事件はSNSで広く拡散し、各所からの関心を集めていた一件で、いわゆる「靴1足のためにそこまでやるのか」と話題になったタイプの集団暴行事案である。被害者は深夜の路上で複数の男に取り囲まれ、暴力を受けたうえに履いていた1足が持ち去られたとされる。
会見では捜査の経緯や被疑者5人の身柄確保にいたるまでの流れが、知事と方面警察トップ自らの口から説明された格好だ。事件そのものの動機や金銭価値で考えれば奇妙な強奪だが、県知事と治安担当のNo.2クラスが揃って前に出てくる絵面からは、当局が「世間の不安を放っておけない」と判断したことが透けて見える。
気になるのは、なぜ知事が直接マイクを握ったのか、という温度感のほうかもしれない。観光・移住・労働の複層的な人の流れがあるチョンブリで、夜間の単純な路上トラブルが瞬時にSNSで「外国人による犯行」というラベル付きで広まる。当局はそのフレーミングを放置するよりも、自ら矢面に立って「逮捕した」「司法手続きに乗せる」と示しに来た、という風に読める会見の構図である。
詳細な動機や被疑者ひとりひとりの位置付け、被害者の容態などは続報を待ちたい。
