ラヨーン県プルアクデーン郡プルアクデーン区Moo 1のノン・プラーライ貯水池で5月10日夕方、強風が水辺で水遊びをしていた3人の少年(実子と甥)を深い水溝へ突き落とす痛ましい事故が発生した。父親が船で釣りに出ている隙に発生し、2人は救助されたものの、8歳の少年が溺死した。タイの5月の不安定気象が、家族のレジャー時間に直接影響を及ぼした事故となる。
事案を扱ったのはプルアクデーン警察署。同日夕方、ノン・プラーライ貯水池の3号路地と4号路地の間の地点で「子供が水中で行方不明」との通報を受け、プルアクデーン救援隊と水上活動の潜水士チームが急行した。現場では保護者である父親が深い悲しみに暮れていた。
事故の経緯は以下の通り。父親は実子と甥を含む3人の少年(うち1人が8歳)を連れて、貯水池での休日レジャーに来ていた。父親が小型の手こぎ船で岸からそう遠くない場所で釣りをしていた間、子供たちは岸辺で水遊びをしていた。突然の強風が一気に3人の少年を水辺の高い場所から押し出し、深い水溝(リドゥナーム・ルック、土地の急変による深い水路)に落とした。
少年たちは恐怖のあまり大声で助けを求めた。父親はこれに気付いて全力で漕ぎ戻り、2人を引き上げることに成功したが、最年少の8歳の少年だけは深い水中に消えてしまった。プルアクデーン救援隊と潜水士チームが捜索を続けて遺体を発見し、地元病院へ搬送したが、すでに死亡が確認された。
事故の直接の引き金は強風で、これはタイ気象局TMDが5月10日に発表した不安定気象警報第11号の影響と重なる。同じ日、シーラチャー区では強風で建設中の鋼鉄倉庫骨組みが倒壊、ペッチャブーン県ではユーカリ倒木で電柱7本が折損するなど、複数県で気象由来の事故が連続した。
ノン・プラーライ貯水池はラヨーン県内の代表的な人造貯水池で、地元住民の釣り・水遊び・休日レジャーの場として親しまれている。一方で、貯水池の特性として、岸辺の浅瀬から急に深い水溝に切り替わる地形を持ち、水深の判断が難しい。子供連れのレジャーでは特に注意が必要な場所として地元では知られている。
タイ全土の溺死事故の年間死者は3000人規模で、5月の暑期から雨季入り直前にかけてピークを迎えるパターンが定着している。直近の5月10日にもコラート・ノンタイ運河で39歳男性が単独入水で溺死するなど、自然水域での事故が立て続けに発生している。
タイ在住の日本人駐在員家族にとっては、子供連れの貯水池・湖・ダムへのレジャーは要警戒の時期。特に強風予報の出ている日は屋外水辺活動を避けるか、ライフジャケットの着用、子供から目を離さない、岸辺の地形(急深を含む)の事前確認を徹底することが必要となる。気象警報の確認は、観光地でのアクティビティ計画の段階で必ず行いたい。