(関連記事:カンチャナブリ元婿銃撃事件 元妻宅で義母・義弟射殺+義父反撃も射殺 警察追跡)
カンチャナブリ県ラッドヤー地区で元彼女宅へ突入して2人を射殺した元婿の男が、犯行の翌日未明に身柄を確保された。逮捕されたのはナイチャヤン・ゲートクン氏(47)で、現場からは凶器の9mmグロック17型ピストルが押収された。事件の動機について、元義母を狙う意図があったと自供。財産分割をめぐる裁判が背景にあったとされる。
警察によれば、ナイチャヤン氏は前夜にラッドヤー地区にある元彼女宅に侵入し、室内で銃撃を行って2人を死亡させた。被害者は元義母と元義父で、元婿との家族関係が事件発生時にも一定の緊張関係にあったとされる。犯行直後に容疑者は現場から逃走した。
逃走から約7時間後の翌日未明、警察は容疑者の身柄を確保した。所持していた9mmグロック17型ピストルもその場で押収された。容疑者は取り調べに対し、元義母を狙って犯行に及んだと供述。動機として「自分への嫉妬深い妨害」「義母による意図的な遮断行為」を挙げ、両家の間で進行していた財産分割をめぐる裁判が背景にあったことも明らかにした。
容疑者は故意による殺人罪、殺人未遂罪、銃砲法違反の3罪で起訴される見通し。タイの故意殺人罪は最高刑で死刑が規定されており、銃砲法違反も併せて立件されることで重い量刑が予想される。
タイのカンチャナブリ県は、バンコクから西へ約130km、ミャンマー国境に近い県でラッドヤー地区はその県中央部に位置する。家族・親族間の遺産・財産分割を巡る紛争は、タイ全土で銃絡みの事件に発展する事案が散発しており、銃砲流通の規制強化議論との関連でも報じられる。
在タイ日本人にとっては、元婿による元義母狙いの侵入射殺事件という極端な事案は、家族間トラブルから発展した暴力事件として警戒喚起の意味を持つ。タイ社会の家族関係を巡る紛争は、日本では民事調停で済むような財産分割でも、当事者の感情の高まり次第で武器絡みの事件に発展しうる現実を改めて示した。

