タイ中部のサムットプラカン県バンプリー郡で5月6日、父親が運転するバイクの後部に乗っていた12歳のミャンマー人少年が、隣を走行していた18輪トレーラーに巻き込まれて転倒、車輪に頭部を踏まれて即死する痛ましい交通事故が発生した。父親は負傷した状態で病院に搬送された。
事故が発生したのはサムットプラカン県バンプリー郡バンチャロン区を通るテープラタン通り(別名バンナー・トラート道)で、東向き並行レーンの16km地点付近である。プラカン救命センターに通報があり、ルアムガタンユー財団のボランティアスタッフが現場に急行した。バンナー・トラート道はバンコク東部からタイ東部リゾート地に向かう主要幹線で、トレーラーや大型物流車両の通行量が多い区間として知られる。
直接の事故原因とされるのは逆走してきた手押し車だった。父親が運転していたバイクは、進行方向と逆に走ってきた手押し車を避けようとして急ハンドルを切ったとみられる。その動きで隣の車線を走行していた18輪トレーラーに接触してバイクが転倒、後部の少年が車道に投げ出された。トレーラーの後輪が少年の頭部を直撃する形となり、現場で即死が確認された。頭部の損傷は極めて深刻で、報道では脳が路面に散らばる凄惨な状況だったと伝えられている。
被害者の少年はミャンマー国籍で12歳。父親は38歳のミャンマー人で、事故後に意識はあったが負傷し、救急隊によって病院に搬送された。バイクは現場で横転した状態で残された。事故現場には集まる住民も多く、警察は2車線を一時閉鎖して現場検証と救出作業を進めた。
タイ国内の幹線道路では、手押し車や逆走バイク、軽車両が大型トラックの通行レーンに入り込んでくる事例が後を絶たない。回避行動を取ったバイク側が大型車両の死角に入って事故が拡大するパターンの典型例で、特に労働者やその家族をバイクの後部に乗せて移動する場面では、リスクが大きく跳ね上がる。サムットプラカン県は工業団地が集中する地域で、ミャンマー人を含む外国人労働者の家族の通勤・通学にバイクが多用されているため、こうした事故への警戒が改めて求められる事案となった。