米軍の航空機が2026年3月末、タイ南部のクラビー空港に着陸した。野党「国民党」の「スリン」議員がこの事実を把握し、政府に対して詳細な説明を要求した。
クラビーはビーチリゾートとして知られる観光地で、軍用機の着陸は極めて異例だ。
何が起きたのか
クラビー空港への米軍機着陸について、政府は公式なコメントを控えた。スリン議員は「政府はなぜ米軍機の着陸を許可したのか、どのような協議があったのか、国会に対して説明する義務がある」と主張した。
議員はさらに「ただでさえ中東情勢で周辺国への影響が出ているのに、タイが外国の軍事行動の拠点として利用されるような行動は慎むべきだ」とも述べた。
同時にイスラエル人居住者問題を指摘
スリン議員は同じ場で、タイの観光地にイスラエル人が長期滞在・居住している問題についても言及した。ガザ侵攻以降、タイはイスラエル人旅行者の行動について批判的な見方をする声がアジア各地で出ており、タイ国内でも議論を呼んでいた。
加えて腐敗の深刻化と薬物密売の拡大への対応を求め、「問題を先送りにするのではなく、思考を変えてこれらの課題に向き合わなければならない」と政府の姿勢を批判した。
タイと米国の安全保障関係
タイと米国は長年の同盟関係があり、「コブラ・ゴールド(Cobra Gold)」など定期的な合同演習を実施している。米軍機がタイの空港を利用するケースは珍しくないが、通常は事前に政府間で合意された上で行われる。
今回の着陸が訓練・燃料補給・技術停泊など通常の目的によるものなのか、それとも中東情勢に関連した特別な性格を持つものなのかは、政府が詳細を明かしていないため不明のままだ。
タイ政府の対応については、軍や外務省が水面下で管理する慣行があり、国会への開示には限界があると指摘する議員もいた。
