アヌティン首相が4月6日、国民と民間企業に対しエネルギー節約への協力を呼びかけた。在宅勤務(WFH)の実施、自家用車の使用削減、公共交通やカープールの利用を求めている。
首相はFacebook投稿で、中東戦争がインフラや製油所への攻撃にまで拡大していると指摘。「紛争はさらに激化し、長期化する可能性が高い」と述べた。問題は原油が高くなるだけではなく、輸入原油の調達そのものが困難になりつつあるという認識だ。
タイは世界各地から原油を輸入しており、備蓄量は他国と比べて高い水準にあるとしつつも、「輸入依存度が高い国として油断はできない。従来のやり方ではエネルギーを管理できない」と危機感を示した。
具体的な対策として、閣議決定に基づき全省庁の公務員にWFHを厳格に実施するよう命じた。さらに国民と民間企業にも同様の取り組みを要請している。
首相が挙げた節約策は以下の通りだ。WFH(在宅勤務)やWFA(どこでも勤務)の活用、自家用車の使用を減らして公共交通機関に切り替えること、複数人での乗り合い(カープール)、そして電力の意識的な節約である。
ディーゼルが50バーツを突破し、物流や漁業が停止する事態が続くなか、首相自らが「車に乗るな」と呼びかけるのは異例のことだ。タイの日系企業や在タイ日本人にもWFH対応が求められる可能性がある。就任初日の特別閣議に続き、新政権が燃料危機にどこまで踏み込めるかが問われている。
